囲碁トリビア

No.3 : 座布団一枚分の小宇宙。

碁盤。

わずか座布団1枚分程度のこのスペースに、「何か宇宙的なものを感じる」という人が結構います。
囲碁発祥にまつわる、こんなエピソードがその理由のヒントになるかも知れません。

囲碁の誕生は今から約4000年前の中国に遡るといわれていますが、当初囲碁はゲームとしてではなく、占いや天文学、カレンダーとして使われていたのでは?
という面白い説があります。

19路盤の碁盤の目は、全部で361。(19×19)この数が、1年の総日数とほぼ等しいことから、

  • 盤面は上から4つに分かれて春夏秋冬を表わし、
    白石は昼、黒石は夜を意味したのではないか?
  • 当時の人々は、この「ツール」によって作物の育成や収穫、
    季節の変わり目の人間の過ごし方などをシミュレーションしていたのではないか?

・・・という説が生まれたわけです。

また、よく引き合いに出されるのが、打ち手のパターン数の「天文学」的な多さ。一局で黒と白が打つ、打ち手の平均回数は両者合わせて200手強。1手から広がる次の手の選択肢は4320通りにもなり、変化の数は10の700乗という、途方も無い数にのぼると言われています。
まったく同じ相手と、まったく同じ環境で囲碁を打ったとしても、同じパターンでゲームが展開することはほぼあり得ない。
まさに、無限の奥深さが存在しています。

もっとも「宇宙的」なのは碁盤や囲碁ではなく、打ち手自身の方なのかも知れません。
激しく変化する局面に対処しようと集中するうち、神経が鋭く研ぎ澄まされ、思いがけない発想や信じられないような一手が飛び出したりする・・・

今まで意識すらしなかった、自らの内的宇宙の広大さを発見することもまた、囲碁の醍醐味のひとつと言えるでしょう。